写真じゃ伝わらない
六本木ヒルズの森美術館で開催中の「魂がふるえる」展に行ってきました。
「アイデアは移動距離に比例する」とは高城剛さんがおっしゃっている言葉だけれど、最近本当にこれを実感している。
僕は建築を始めたのが27歳の時で、最初にお世話になった設計事務所のボスが「28歳までに建築を始めないと手遅れになる」という持論があった方だったので危機感を感じ、それから3年間ほどは遅れを取り戻すかのように、毎週建築を見てまわっていた。
雑誌やネットで見る建築は素敵なのだけれど、そこにはどうしてもカメラマンや編集者のフィルターが掛かってしまう。それはそれで物事が整理されて良いのだけれど、一方で「一つの情報」としての扱いになってしまう。
建築の作り手側としては、「実物に身を置いてどう感じるか。どういった切り口から見て、どう解釈するか」が大切だと思っている
個人的に美術館や個展とは、「情報にならないもの」が得られる場所だと思っているので、なるべく実際に自分で足を運ぶようにしている。
で、今回の「魂がふるえる」展。
事前にパッと調べた情報と比べると、圧倒的な衝動体感。
おそらく写真じゃ1割も伝わらない。
まぁ正直言って、もっとクリーンなものをイメージしていたのだけれど、全然違います。
会場全体で作られている雰囲気と相まって、なんだかドキドキと不安が入り混じり何とも言えない感覚。
個人的には時間の奥行きというか、重さを感じました。
是非、直接肌で感じてみて下さい。